遺影はなんのために飾る?ご先祖様の写真処分方法は?
通夜、葬儀・告別式、法事の際に飾られる故人の肖像写真のことを遺影と言います。意外に思われるかもしれませんが、欧米では通常、告別式の際に遺影が飾られることはありません。棺を開けて亡くなった人の顔を直接拝んで冥福を祈る状況において、ことさらに写真を通して生前の姿を見る必要性はないと考えられているようです。
日本で遺影が飾られるようになった由来には諸説あります。江戸時代中期から末期にかけ流行した「死絵」(しにえ:歌舞伎役者等が亡くなった際に制作された浮世絵)、あるいは明治時代に日清戦争、日露戦争で戦死した家族の写真を遺族が座敷に飾ったことが発祥とも言われます。いずれにせよ、故人の在りし日の姿を思い起こし、冥福を祈り、供養し、(仏教においては)極楽浄土においても平穏、安寧に暮らすことを願うために手を合わせる対象として、写真撮影技術の発達と相まって大正、昭和、平成と伝統的に継承されてきた、といえましょう。
さて、住宅事情その他の理由により、ご先祖様の写真を処分する必要に迫られるケースもあるかもしれません。写真、特に人の姿が写っている写真は、その方のさまざまな思いが詰まった、「その方の人生そのもの」と考えることができます。ですので、単なる「要らないもの」と解釈して、捨てることはお勧めできません。その写真に写っている方の当時の姿を思い、感謝とねぎらいと別れの言葉をかけた上で、宗教者の手によりきちんとお焚き上げをしてもらうことを推奨いたします。
真言宗僧侶 高橋泰源
「みんなのお焚き上げ」は由緒ある神社と提携しています。ご先祖に感謝を込めて写真供養いたします。
【よく読まれているコラムランキング】
【この記事の関連コラム】
【みんなのお焚き上げについて】
◉ サービス内容
◉ ご利用ステップ
◉ よくあるご質問
◉ お客さまの声